*:=:*:=:*TIBET チベット*:=:*:=:*


この日は 最も難所と言われる 海抜5630mの ドルマ・ラ超えがあり11〜12時間歩きます
コレは 男性の足での時間だと思われるので 私は一体何時間かかるのか・・・って感じです

朝 5時出発・・・と言われ 4時半から起きて 昨夜もらった朝食用ビスケット&カロリーメイトを食べ・・・
待てど 暮らせど 部屋に誰も呼びに来ず・・・かと言って また寝るわけにもいかず・・・
7時 ガイドちゃんが『出発するよ』と・・・信じられない このルーズさ!!
『朝 5j時は 暗すぎて歩けなかったから 7時にした』という説明・・・
中国 あんなに広いのに 国内に時差がないのです!
北京が標準だとしたら そりゃ 5時なんて 真っ暗でしょう・・・
そんなコト わかり切ってるコトなのに・・・これで かなり体力消耗しました・・・朝はとても 大切だから!

出発してスグから すごい息切れです
少し歩いただけで ゼイゼイ・・・5分〜10分 歩く度に 一休みです
気温も低く カイロ2個背中に貼り ダウンジャケットをずっと着てあるいて 丁度良いのです

出発してスグに 男性達から 大きく遅れ 1時間もしない間に 彼らの姿は見えなくなり
男性3人&ポーターさん2人 ガイドちゃん&ポーターさん1人&私の2つのグループに分かれました

☆〜☆ 聖山カイラス山中 朝の風景 ☆〜☆



☆〜☆ 岩場が ずっと続きます ☆〜☆




☆〜☆ 霜が降りてます ☆〜☆


出発して スグなのに こんな状態で・・・とても 不安・・・
ガイドちゃんに 今なら 昨日の道を帰るコトも出来る・・・と提案されましたが 断固拒否!
ココまで来て 帰れるか〜〜〜!って感じです

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☆〜☆ 岩場が ずっと続きます ☆〜☆



☆〜☆ 8月の積雪 ☆〜☆



☆〜☆ 記念の岩場 ☆〜☆

何か意味があるのかと思ったら・・・
ココに来た記念を残す為に 石にいろんなモノを
着せて行くのだそうです

落書きと変わりないってコト・・・???



☆〜☆ 神秘的な朝日 ☆〜☆


少し歩いては休み 少し歩いては休み・・・ドルマ・ラは 見た目は ただの急な坂なのですが
何しろ海抜5630mに登るのですから チベット人でも 途中で何度も休んでいます
そこを 1昨日の夕食から まともなモノを食べていない チョットお腹の緩い 軟弱な日本人の私が登るのです・・・
私が 頂上に着いた時 そこには 誰も居ませんでした・・・ガイドちゃん&ポーターちゃん&私だけ!
時計は既に2時半・・・あんなに大変な思いして 頂上に居たのは わずか5分程度でした


☆〜☆ ドルマ・ラ ☆〜☆

海抜5630mの 巡礼で最も難関の峠です
ココで タルチョを架けて祈りを捧げます


私のタルチョは ガイドちゃんに架けて貰いました




☆〜☆ ドルマ・ラのガイドちゃん ☆〜☆


紙吹雪を 撒いてるトコです
私には そんな元気は残っていません・・・
☆1



☆〜☆ ドルマ・ラのタルチョ ☆〜☆
 
男性3人&ポーターさんは ココで
私の到着を 1時間半も待って下さったのだとか・・・
その程度では 追いつけません!
何たって タルツェンに帰れたのは
夜中の11時でしたから・・・






☆2
撒いた紙吹雪が 空に舞って行きます
何だか とても神妙な気持ちになります



朝 4時半にビスケット&カロリーメイトを食べた私は エネルギーも切れかけです
早く下山しなければ 今日中に タルツェンに帰れません!

下山途中 指が ドンドン膨れて来たのです ホント 目に見えて膨れるのです!
『まずい・・・高山病だわ〜〜!』 でも どうにも出来ません 今は ひたすら下山するだけです
降りれば 降りるほど 指は膨れ 指輪が抜けなくなりました しんどさもピーク!
でも 昼食のテントは まだまだ 先・・・ホントにしんどかったです


☆〜☆ ドルマ・ラ を下る ☆〜☆

この頃 私には既に写真を撮る余裕なんて
ありませんませんでした・・・
ココからの写真はY川さん撮影です





☆〜☆ 道案内のチベット犬 ☆〜☆

2日目も 出発時に現れ 同行です
いつの間にか 黒いチベット犬も一緒です


☆〜☆ 延々と続く道 ☆〜☆



☆〜☆ カイラス山中の川 ☆〜☆

小川が結構ありました
渡らなければいけない時もあり
飛び石の上を歩いたり 丸太の橋を渡ったり・・・
サバイバルな巡礼です



ようやくテントに辿りつき 横になりましたが こんな状態でカップラーメンなんて・・・拷問です!
またまた カロリーメイトと 日本から持参した インスタント味噌汁で昼食
私が テントに到着した時 中国人の女性達&男性1人のグループは 出発して行きました
この人達が 最後から2番目のグループでしたが カイラスで見かけたのは この時が最後でした
もちろん 最後は私のグループ!です

この後 テントを出発しましたが 歩けど 歩けど 目印のゴンパが見えず・・・他に人影もなく・・・
ガイドちゃんは『もうすぐ もうすぐ・・・』って言うのですが・・・


☆〜☆ 延々と続く道 その2 ☆〜☆

本当に 歩けど歩けど 同じ道が続くのです
永遠に終らないじゃないか・・・と思う程に!

私は この頃 昼食を取っていました
男性3人&犬から 遥かに 遅れています・・・


注:ココから先の写真はありません
男性でも 余裕が無くなってきたのかも・・・

後から聞けば『その方が 頑張れると思って・・・』って・・・そんなモン 余計に疲れるだけです〜〜〜!
こういうトコ チベット人&日本人の 感覚の違いが・・・

もう暗くなり始め 何かを食べなければ 体力の限界が・・・
テントを見つけ 『何か 食べ物は?』と聞くと・・・壁一面に積み上げたカップラーメンのみ!
涙出そう・・・こんな時に そんなモン食べられません・・・お米が食べたい!
『お米ないですか?』と聞くと 『ある』と!
自分で洗って 自分で炊きました・・・御粥さん
高度が高いので お湯の温度が高くならず 出来上がるまで 隣のテントの布団の上で横になりました

ようやく出来た固い芯のあるお米の御粥さん
ゴザの上に座って食べていて ふと 足元を見ると ヤク牛の糞が 転がっていました・・・
またまた 涙出そう!
ナンで 私 こんなトコに居るの? ナンで こんな大変な思いしてるの? 家に帰りたい〜〜〜!
猫に会いたい〜〜〜! ベッドで眠りたい〜〜〜! トイレで用足ししたい〜〜〜!
と この時が 最も大変な時でした

食べ終わり テントを出て歩き始めると チベット人の女の子4人の集団が 追い越して行きました
でも さすがチベット人・・・早いのです〜〜〜歩くの!
でも 彼女達を目指して 一生懸命歩きました

もう 日も暮れかけ ようやくゴンパが見えて来ました!
今夜は ココに泊まろうか・・・と 話しがつきかけていた時 メッセージが・・・
『今から タルツェン迄 ノンストップで歩きなさい 
1度だけ あなたの迎えの車を見つけた時に止まってもいいです
もし出来なければ あなたに もう一度 同じ試練を 与えます』と!
『今 そんな無理をしたら 体調壊して 明日からのツアーに差し支えませんか?』とお聞きすると
『大丈夫です あなたの身体は 私達が1晩かけてヒーリングします 今 与えられたコトを ただ しなさい』
というスピリットからのメッセージ!

この時『必ず歩ける!』と 私の心に確信がありました
ガイドちゃん ポーターちゃんに『タルツェンまで 帰りましょう!』と伝えると 
それまでは 私が 何をしてもポーカーフェイスだったポーターちゃんの とても 驚いた顔が可笑しかったです
この時 夜8時35分・・・コレ以後 無意味なので時計を見るコトは止めました

この時が カイラス巡礼に来た 私自身の修行の始まりです♪
スピリットを信頼するコト 守られているというコトを 実感する為の!

この時までは 少し歩いては休んでいた私が 全く休まず歩き始めたので ポーターちゃんは ビックリした様子
スピリットからのメッセージ通り『車を見つけた時』 1度 立ち止まっただけで カイラスの麓まで
ノンストップであるき続けました

私が『車は 麓で待ってハズ』と 言っても 
ガイドちゃんは『迎えの車が こんな時間に待ってるはずがない タルツェンの招待所迄 歩かないと』と言うのです

途中 タルツェンの方向から 崖の小さな道を バイクが1台走ってきたのです
このバイクの人が『麓で 君たちの帰りを待ってる車がいるよ』と 教えてくれたのです!
ガイドちゃんは 小躍りして『車が帰ったら困るから 先に行って 止めておくから!』と 
凄いスピードで飛ぶように歩いて行きました・・・さっすがチベット人・・・薄い空気の中で育った人は違う・・・
この時 バイクの人とお話する為に 1度 立ち止まりましたが これ以外は 一度も立ち止りませんでした

この時を境に 歩くコトが苦痛では無くなって来たのです!
『この一歩は 確実にタルツェンに続いている この一歩 一歩が近ついているんだ』
と思って ただ ただ 無心で歩きました 巡礼は瞑想と同じです

歩くコトが 全く苦痛でなくなったと感じた瞬間 突然 目の中に迎えの車が飛び込んで来たのです!
あの愛妻家ドライバーさんが こんなに遅くまで 待っていてくれたのです!

 チベット人の女の子4人も 一緒に車に乗り 夜11時過ぎ 招待所に帰り着きました
そのまま ベッドに直行して眠りました

ずっとスピリットの導きを感じながら メッセージを受けながらの
16時間歩き続けた 長い長い巡礼でした